サメと泳ぐ を見た感想。感想?考察?

感想は正直「めっちゃ疲れたー!でもおもしろかったー!疲れたー!」です。


私が見たのは15日の13時から。
舞台は何度かいったことはあったが、ジャニーズがでていたりと
みなさんが俳優さんなのは初めてでした。

もちろん田中圭が目当てではあったけど、田中哲司さんもよくドラマでお見かけするし
野波さんにいたっては顔がめちゃくちゃタイプなのですごく楽しみにしてました。

正直内容あんまり知らずにいったんですよね。
海外のものが原作なのか~とか、役名カタカナなんだ~とかそれぐらいの印象で。

席はまえから10列め。双眼鏡もいらないくらい、すごく見やすかった。

フライヤーの影が口論をしていたから、殺伐とした雰囲気が多いのかなと思って
のぞんでいたのですが、思っていたよりめちゃくちゃしどかったー!!!!!


ここからネタバレですよっと!!!!

 


田中圭の役名はガイ。映画脚本家として成功するために
田中哲司演じるバディの理不尽な仕事にも負けずに頑張ります。
そこに野波さん演じる女性プロデューサー、ドーンも登場。
この三人がストーリーを展開させます。

 

見終わたあとの疲労感、本当にすごかった。
やっぱり映画とはちがう。
3人の人生をリアルタイムでのぞいているかのように
バディには腹が立った、ガイのことはどこか憎めなかった、
ずっとドーンが心配だった。

 

一応、広告業界で働いているのでドーンの苦しみはみていて本当につらかったです。
女性がここまで下にみられて、動物のように扱われている時代が”あった”
と、どうしても過去形にはできませんでした。

実際わたしも、女性じゃなかったら と思うことは何度もありますから。

 

最初、ガイがでてきたとき、田中圭を見に来たのに正直
「え、なんか思ったより普通やな?」と思ったんですよ。

最後まで見終わったときに「私、だまされてたんだな」って思いました。
もうあのとき見ていたのは田中圭ではなく、ちゃんとガイだったんです、しかも学生あがりの。
だから社会人の私からしたらガイは平凡にしか見えなくて、魅力も感じなかった。
ろくにスーツも着れてませんでしたから。(笑)

ドーンのいうことを聞いて、しょうもないことをバディにいってしまうガイも
「なんだよこいつ」という目線でみてました。(笑)

 

バディのことも「こいついい映画つくれなさそう」って思ってました。

 

ドーンはかっこよくて、でも女性ならではの不安定さがみていて苦しかった。
ステラを信じるドーン。「だって女性だもの!」というセリフに
むかつきもしたし、悲しくもなりました。
この業界のこの環境が、自分も女性であり、女性差別を受ける時代のなかで
ステラを信じる一番の理由が同じ女性だからというとこに胸が苦しくなりました。


バディが「アイツはサメだ」とガイのことを言うシーンがあります。
このとき、これだけ裏があるストーリーでわざわざタイトルである「サメ」をガイと提示する意味は
なんなんだろう と非常にひっかかりました。
だって、わたしからしたらバディだって十分「サメ」だなと思ったからです。

 

サメは血の匂いに敏感だから、それにみんな集まってるサメなのかなって。

だから、ガイもバディもドーンもサメだと思ってました。


「許されんのかよ、おっぱいついてるからって」ってガイが言ったとき
本当にショックでした。

きっとガイに恋に落ちたのは、映画が純粋に好きでなににも染まってない人間のガイが好きだった。
なのに、愛する人にこんな差別的な言葉を投げかけられて、本当に苦しかった。


「愛してるんだ」といったガイの言葉も本当だと信じたいです、ずっと不安定なガイでしたから。

ガイはやっぱり純粋で、だからこそ染まってしまったし、だからこそドーンに惹かれたのだと思いました。

 

どんどん業界に染まっていくガイは本当にかっこよかったです。
目がどんどん変わっていくんです、それこそ人間ではなくサメになってしまうかのような
弱いものを人間をすべて食い尽くしてしまうような。

 

第二幕になったとき、すごく時がたったのかのような印象を受けました。
それほどガイが変わっていたから。
ドーンはむしろ女が増していて、ガイのことますます好きになっていた。
バディはすべてを食い尽くそうとしていた。

 

拷問のシーンは見ていて本当に苦しかった。
それ以上はやめて。なにか真実で、なにが嘘なのか今のガイじゃ判断できない!!
壊れてしまう!!そんな気持ちで見ていました。

 

でも結局、一枚うわてでサメなのはバディで、最後まで女性・人間・純粋だったのはドーン
そして、ガイも結局はサメになってしまいました。

 

正直最後の銃声はガイがバディを撃ったと信じていました。
でないと、女性が救われないと思いましたから。
でも、そこまで甘くなかったですね。

 

「ドーンがバディを縛って脅していたのを、偶然、事務所を訪れたガイが助けた」

そのときバディがどこかの場面で
「プロデューサーになりたければ殺してでも這い上がれ」てきなことをいっていたことを思い出しました。


ガイはあの生活に戻ることが嫌だったのか?
そんなことよりはやく自分が評価されたかったのだと思います。
途中、バディが脚本を褒めるシーンがありました。
あれは嘘なのか本当なのかわかりません。
でもあのときガイは褒めら、認められる快感を知ってしまった。

 

そして、ドーンはサメではなく人間だったということが分かったきがしました。

 

ドーンはひとつも嘘をついてないと信じたいです。
女性だからあの立場で、女性だからいろんなこと言われてきて
自分が女性なことを恨んで、でも女性としての視点で戦って、だから女性としてガイに恋におちた。
利用のために近づいたとは思えなかったんですよね、ドーンはずっと変わらず
変わってしまったのはガイだったと思います。

 

サメは人を殺しますから、血の匂いに敏感でサメが引き付けられている。
なので、あの舞台にでてきていた男性陣はみんなサメなのかもしれません。

 

最後、ドーンを殺したガイはやっとサメになったのかもですね。

 

バディの妻の話が嘘なことも、きっとガイは驚かないでしょう。

 

最後のゼンマイが落ちた時、これはドーンなんだと思いました。
最初らへんは落ちそうになるゼンマイをガイが拾ったんですよ。
なのに、ガイが最後は落とし、それをすごく冷たい目でみていた。

思い返すと、ゼンマイが動く描写は、誰かが何かのために変わり動きだしたときだったように思います。

 


舞台、本当におもしろかったです。
もう一度、答え合わせのように観たいと思いました。

ひとつの画面に3人の様子が描かれているところは本当にゾクゾクしました。


あと思ったのは「私ってずっと田中圭をみることはないのでは?」と。
意味わからないですよね(笑)
でも、この舞台でみたのも「ガイ」なんですよ。
それくらい「ガイ」だったんです。
だから素の、ブログに登場する田中圭をみることはないのかなと思いました。つらい。
終わったあと出てきてくれた田中圭も少し難しい顔で、まだ緊張がとけてないというか
一公演目だったからまだガイモードなのかな~~~
と思うくらいまだ顔が怖かったよ~~~~

でもまたはやく、いろんな顔した田中圭が見たい!!!


舞台いくたびに好きな俳優さんが増えてしまいそう…と思うほど
どきどきさせていただきました!!!

野波さんも、田中哲司さんもこれからもっと応援しよーっと!


ガーと書いたので、のちのちまた追記するかもです!!